これから暫く小生の海外での体験を記憶のあるうちに書き留めて記録として残しておきたいと思います。今から34年前の1992年8月、初めて仕事で中国に行きました。当時、浦東空港はまだなく虹橋空港への着陸。下りたところは暗闇の中にぼんやり明かりがともる程度の空港です。タラップを降りると、8月の暑さと上海特有のねっとりとした湿気と汗臭い匂いが全身にまとわりつきます。何より驚いたのは、ターンテーブルがなく荷物の受け取りに人だかりができ、放り出される自分の荷物を我先に取り合う人たち。中国の人は皆人民服。押せや引けやの人混みの中ようやくぼろぼろのタクシー(車種はVWサンタナ)に乗りほっとして外を見てみると、街路樹の下や道路沿いで寝転がっている多くの下着姿の人達に又驚き。エアコンが無く暑いので外で涼んで寝ているんだということ。暗闇の中で佇む光景はまさしく戦争映画の日本の敗戦後の闇市のような気配です。色の無い、白黒世界です。「えらい所に来たな」というのが第一印象。高速道路も開通前、下道で2時間かけて市内の中心に。着いたホテルはこれまた暗い感じの、湿気を帯びたカーペットと汗の匂いがする、それでいて天井がやけに高い欧州風のホテル。その名も「和平飯店」今や外灘の近くにある超有名ホテルです。当時は、とにかく暗くてドラキュラでも出てきそうな洋館で、シャワーもあまり出てなかった印象。翌日の日報には「初中国、カルチャーショックです。」と報告したのを覚えてます。今から思うと、和平飯店に泊まることもタクシーに乗ることも贅沢な話で恵まれた日本人でしたが、甘ちゃんの小生はまだ自分とここに住む人たちは違う世界、人種の人達なんだと思ってました。いずれにしろ海外出張の第一歩は白黒の上海です。


